2011.03.24-01

H23.3.24(木)

私たち家族4人は、福島県いわき市久之浜町(ひさのはま)という、
福島原発から、約40キロのところに住んでいました。
H23.3.11(金)は、中3の娘の卒業式を終え、
中2の娘と3人で家でくつろいでいました。
娘2人は、台所で、マドレーヌ作りをしている最中でした。
と、その時、中2の娘が、「ママ、地震!!」と言い、
私も「あっほんとだ!!」という程度でしたが、
その揺れが、だんだんと激しくなり、茶ダンスが
ガシャーンとたおれた時、娘2人をテーブルの下にかくし、
自分も立ってられないほどの揺れに、テーブルにしがみ
ついているのがやっとでした。心臓は、ドキドキとして、
これは、尋常ではないと、津波が来ると
直感的に思い、娘2人とネコ2匹を車にのせて、
高台にある中学校のグラウンドに、避難しました。
私で20台目くらいで、その後も、どんどん集まりました。
余震も続き、車中にいたのですが、左右に大きく
何度も揺れました。今、起きている事が、信じられ
ませんでした。ほどなくして、小さな町の中心部(商店街)
から、火災が発生。黒い煙を出しながら、激しく
燃えはじめました。今、思えば、その時、津波が来たのだ
と、わかりました。

火は、消される事なく、風向きにより、燃え広がり、
ドカーン・ドカーンと 何度も爆発をくり返し、
焼きつくしました。私の家は、海から、約200mの
所です。近くまで行って自分の家を見た時、
まだ津波の水が引いていなくて、家の
半分が、沈んでいました。信じられませんでした。
次の日、津波が引き、家を見に行くと、
家の中は、天井近くまで津波が来たあとがあり、
流されて来た、瓦礫(げれき)、木くずが家のまわりを
うめつくし、横だおしになった消防車が家の脇
に転がっていました。かろうじて、家の形は、
あるものの、家の中は、ところどころ穴があき、
全てのものが、どこに何があるのか、わからない
状態で、改めて、津波の威力(いりょく)が、自分や、人の
想像を はるかに上まわる、想像を絶する
ものだったという事を身をもって、体験しました。
この大地震と大津波は、1000年に1度と言われる
災害と聞きました。今、なお、行方不明の方、
亡くなった方を思えば、今、命がある自分、愛する2人
の娘と一緒にいられる事のありがたさをかみしめて
おります。それから、原発の放射能問題により、

久之浜の町に入る事が出来ず、車で転々としました。
弟からの情報により、この群馬県みなかみ町が、
1ヶ月無料にて、被災者を宿泊させるときき、
みなかみ町役所にでんわすると、担当の阿部さんが
親切に対応してくれ、気をつけていらして下さいと
ゆう、心使いまでいただきました。津波発生から、
今まで、着のみ着のままで、逃げて来たので、
風呂も入れず、所持金もわずかでしたので、
ネコもいたので、家族4人 車の中で毛布にくるまって
寝とまりしていました。ですが、ガソリンが無いため、
エンジンをとめていたので、凍死しそうでした。
それが、みなかみ町長の早い対応により、
私たち家族は、救われたのです。
18日から、生寿苑さんにお世話になってます。
宿につくと、女将さんや、スタッフの方があたたかく
むかえてくれました。そして、あたたかい夕食をいただき、
何より、久々のおふろ 温泉です。子どもたちが、
「ママ!!あったかくて、気もちいい!!さっぱりした!!」
というのが第一声でした。今なお、体育館や、それぞれ
の避難所で、生活する人たちに申し訳ないと思い
ながらも、2人の子どもを守るため、生寿苑さんに
お世話になるほかありません。

生寿苑さん、みなかみ町長さん、みなさんには
本当に感謝しても、しきれないほど、ありがたく
申し訳ないきもちで 日々mお世話になっております。
スタッフの野村さんをはじめ 皆さんには、遠慮しないで
ね。ゆっくりくつろいで下さいねと、毎日 声をかけてくれます。
食事のときも、ごはんは、いつも炊きたてでおいしく、
おかわりしてねと みんなに声をかけてくれます。
本当にありがとうございます。それだけではなく、
私たちに元気になってもらいたいと、栃木の
劇団暁を呼んでくれ、無料にて、お芝居に
つれて行ってくれました。そして、たくさんの衣料品が
集まり、たくさんいただき久々に着がえました。
ネコの為に、キャットフードや、毛布をいただきました。
とにかく、ここに書ききれないほどの、温かい
心使いを毎日 いただいています。
本当に、みなかみ町長の対応の早さと、心使いに
毎日 ビックリしています。ありがとうございます。
娘は、3/22、高校合格の発表を生寿苑さん
にて、ききました。一生忘れられない想い出です。
娘が、ベイシアのパン屋さんが アルバイト募集しているので
働いてみたいと言い出しました。もし働いたとしたら、
これまた、すごい 忘れない経験ですね。

最後になりますが、
私たち家族が、みなかみに来て、生寿苑さんに
来て、心使いをうけて 思った事は、
もし私たちが、逆の立場だったとしたなら、
この人たちのように、人に接する事が出来ただろうか。
これほどの、心使いをする事が出来ただろうかと、
考えさせられました。これから、私たち家族が、
生きていく人生において、どのように生きていくかによって、
道がわかれていくと思います。このみなかみに住む、
心温かい方たちの、これからの人生が、
幸せに満ちたものである事を心より、祈ります。
ありがとうございました。またしばらくお世話になります。

PS.
いつか、お客様として、生寿苑さんに来たいです。
うめちゃんより、みなかみ町観光協会のみなさま
キャットフードとくつろぎベットと毛布
ありがとうございます。とても、気に入ってます。

福島県いわき市久之浜町
旦那様、奥様、ご息女おふたり、うめちゃん、とっち(ワンピースのチョッパーににてます♡)